開発段階によって変わる休日

 製品開発をスピーディーに行うのは企業にとって重要なことですが、過酷な労働条件にすることで社員に負担をかけていることも問題視されるようになりました。現場の状況の改善が進められてきたことにより、現場で働いているエンジニアが連日のようにして遅くまで残業を行い、休日も休まずに働き詰めになるという状況は緩和されてきています。組み込み系エンジニアは製品開発の中心の1つを担うことになるため、以前は休みの日も仕事をするのが当然となっていましたが、現状では開発段階によって異なるようになっている現場が多いです。休日は仕事から切り離され、私生活を充実させることもできるようになっています。将来を考えて勉強に勤しむエンジニアも少なくはないですが、以前よりも自由に休みの日を過ごしやすくなっているといえるようです。

 しかし、プロジェクトが佳境に入ると状況は一転し、以前と同様に残業だけでなく休日出勤や仕事の持ち帰りが必要になってくることが多くなってきます。適材適所で仕事を行えるようにしている現場が多く、自分の仕事が開発のボトルネックになっている状況になると仕事を急がなければなりません。その段階に入ったときだけは、休日であっても仕事に従事する必要が出てくる現場の方が多いでしょう。組み込み系では特にこの期間が長くなりやすく、分業が進んでいない現場では、実質プロジェクトの始めから終わりまで佳境に入ったままのこともあります。