ソフトウェアを組み込んだ製品開発を広く行う組み込み系エンジニアとして働く際、昇進を目指す人も少なくありません。最前線で多くの開発に携わって製品を世の中に生み出す経験を積み、最終的に昇進して管理職になりたいと考えるのです。管理職になるのは狭き門ですが、2つの能力を兼ね備えていると抜擢される可能性が高まります。1つは提案能力であり、その企業で扱っている分野において、斬新な発想を盛り込んだ製品のアイディアを出せるようになると注目されるようになるでしょう。新製品を絶えず生み出すことは企業にとって必要不可欠なことであり、常に機能性や利便性、安全性などを求めて新しさを追求しなければならないのです。そして、アイディアを出すだけではなく、それを企画書にまとめてメリットと収益性が見込めることを示せるようになると管理職として活躍できるようになるでしょう。組み込み系エンジニアとして最前線で得てきたノウハウを生かして企画につなげるのが重要です。
もう1つの要素はマネジメント能力であり、実際にプロジェクトが採用されたときに人材を上手に動かせる能力を持っていることが欠かせません。個々のエンジニアには特徴があるため、それをよく理解して適切に仕事を割り振って、円滑に仕事を進められるようになる必要があります。新しいプロジェクトの価値が理解されているうちに、世の中に出せるようにするための最適な布陣を考えられることが大切なのです。